トップページ > 農業研究 > 糸状菌(カビ、病原菌)の認識に関わる植物免疫受容体を発見、明治大学や理研など

2007年11月26日

糸状菌(カビ、病原菌)の認識に関わる植物免疫受容体を発見、明治大学や理研など

 明治大学、(独)理化学研究所、岡山県生物科学研究所の研究グループは、植物が糸状菌(カビ、病原菌)を認識し、防御応答を引き起こすために不可欠な植物タンパク質と、それを作る遺伝子を同定することに成功した。

 植物病害の約8割は糸状菌の仲間によって引き起こされる。これまで、植物では感染しようとする糸状菌や細菌などに特徴的な分子群を認識し、さまざまな防御応答を開始する能力(植物免疫)をもっていることが知られていたが、これらの分子を認識する受容体については明らかになっていなかった。今回、研究グループは、シロイヌナズナ変異体を用いた解析から、糸状菌に特徴的な分子を認識するタンパク質の遺伝子を同定。このタンパク質をCERK1(ChitinElicitor Receptor Kinase)と命名した。また、今回同定された遺伝子が働かなくなると、糸状菌の認識による防御応答ができなくなるだけでなく、糸状菌に感染したときの抵抗性にも影響がでることから、この遺伝子は糸状菌に対する免疫反応で重要な役割を果たしていることも明らかとなった。

 今後の研究では、今回同定された植物タンパク質を含め、このタンパク質と複合体を構成して働く物質の構造と機能を明らかにするとともに、防疫応答における情報伝達の仕組みの解明を進めるとしている。また、本研究で同定された遺伝子の機能を利用することにより、将来、幅広い病害に抵抗性を示す作物の開発につながることが期待されるという。

 なお、同研究は、(独)農業・食品産業技術総合研究機構 生物系特定産業技術研究支援センター(生研センター)の実施する「新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業」の委託研究課題「イネにおける病原菌感染シグナルの受容・伝達機構の解明」(平成17~21年度)で行われたもの。

詳細はこちら(プレスリリース/生研センター)
生研センター ホームページ
理化学研究所ホームページ

投稿者 Eooo!事務局 : 2007年11月26日 19:31